鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染症例発生

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在広州日本国総領事館からのお知らせ
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外務省では,『鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染症例発生(家禽との直接接触には御注意ください。)(その9)』と題するスポット情報を出しているところ,以下のとおりお知らせいたします。

【ポイント】
●12月14日,マカオ域内で鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染が初めて確認されました。
●中国,香港及びマカオに渡航・滞在する際は,こまめに手を洗う,生きた鳥を扱う市場や家禽飼育場への立入を避けるなど,予防に心がけて下さい。

【本文】
1.鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染症例
(1)2016年12月13日,マカオ政府民政総署は,マカオ内の卸売市場にて,中国本土から輸入された家きんにH7亜型の鳥インフルエンザウイルス感染が確認されたことを発表し,翌14日,当該家きんとの濃厚接触者1名がH7N9型鳥インフルエンザに感染していることを発表しました。
 これは,マカオ域内で鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染が確認された初めての例となります。
(2)2016年4月26日付けWHOの報告によれば,香港においても中国広東省東莞市に訪問歴のある男性に鳥インフルエンザA(H7N9)の感染が確認されています。
(3)つきましては,中国,及び香港及びマカオへの渡航を予定している方又は既に滞在中の方は,在中国日本国大使館及び各総領事館のホームページなどから最新の関連情報を入手し,以下を参考に十分な感染予防に努めてください。
(4)なお,中国の国家衛生・計画生育委員会(NHFPC)は,2016年1月~2016年1110月までの鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染例の報告数を次のとおり公表しています。
   
   2016年 1月 感染者報告数28例 うち死亡  5人
         2月 感染者報告数29例 うち死亡 15人
         3月 感染者報告数17例 うち死亡  7人
         4月 感染者報告数11例 うち死亡  7人
         5月 感染者報告数 5例 うち死亡  1人
         6月 感染者報告数 7例 うち死亡  5人
         7月 感染者報告数 5例 うち死亡  1人
         8月 感染者報告数 0例 うち死亡  0人
         9月 感染者報告数 0例 うち死亡  1人
        10月 感染者報告数 2例 うち死亡  1人
        11月 感染者報告数 6例 うち死亡  0人

2.鳥インフルエンザA(H7N9)について
(1)感染源
現時点において感染源は不明ですが,鳥インフルエンザにかかった鳥の羽や粉末状になったフンを吸い込んだり,その鳥のフンや内臓に触れてウイルスに汚染された手から鼻へウイルスが入るなど,人の体内に大量のウイルスが入ってしまった場合に,ごくまれに感染すると考えられています。ヒトからヒトへの持続的な感染は確認されていません。
(2)症状
これまで海外で報告された情報によると,多くの患者に発熱や咳,息切れ等の症状が見られたことに加え,重症の肺炎に発展するケースが見られました。ただし,この病気の詳細はまだ分かっていません。
(3)予防
鳥インフルエンザA(H7N9)に対する一般的な予防策は以下のとおりです。
 ●休息,栄養を十分に取り,体に抵抗力をつける。
 ●手指等の衛生保持に心掛ける。
 ●咳やくしゃみの症状がある患者とは,可能な限り濃厚接触を避ける。
 ●温度の変化と乾燥しすぎに注意する。
 ●高熱,咳,呼吸困難等の症状が見られた時は,適切なタイミングで専門医の診断を受ける。
また,鳥インフルエンザA(H7N9)の特徴及び上記に追加する具体的予防策は以下のとおりです。
 ●生きた鳥を扱う市場や家禽飼育場への立入を避ける。
 ●死んだ鳥や放し飼いの家禽との接触を避ける。
 ●鳥の排泄物に汚染された物との接触を避ける。
 ●手洗い,うがいにつとめ,衛生管理を心がける。
 ●外出する場合には,人混みは出来るだけ避け,人混みではマスクをする等の対策を心がける。
(4)発生地域からの帰国時・帰国後の対応
帰国時に発熱,咳,のどの痛みなどの症状がある場合には,検疫所の健康相談室に申し出てください。また,帰国後10日以内にこれらの症状が出た場合には,速やかに最寄りの医療機関を受診し,発生地域に渡航・滞在していたことを伝えてください。

3.海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 3か月以上滞在する方は,大使館又は総領事館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet
 3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/)

(参考情報)内閣官房(新型インフルエンザ等対策)
http://www.cas.go.jp/jp/influenza/about_h7n9.html
鳥インフルエンザ(H7N9)について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/h7n9.html
中国国家衛生計画生育委員会
http://www.nhfpc.gov.cn/zhuzhan/index.shtml
WHO:Avian influenza A(H7N9) virus
http://www.who.int/influenza/human_animal_interface/influenza_h7n9/en/

(問い合わせ窓口)
 ○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省関連課室連絡先)
 ○外務省領事局政策課(海外医療情報)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5367
 ○外務省海外安全ホームページ
  http://www.anzen.mofa.go.jp/(PC版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html(スマートフォン版)
  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp(モバイル版)

(現地連絡先)
○在広州日本国総領事館○
(市外局番020)-8334-3009(代表)領事班
(市外局番020)-8501―5005(代表)領事班
ホームページ:http://www.guangzhou.cn.emb-japan.go.jp/
(了)