2010年度「饒平県聯饒鎮聯饒衛生院外来総合棟建設計画」
(視察日時:2015年10月13日)
本プロジェクト実施以前、聯饒衛生院の外来棟は深刻な老朽化と2006年の台風被害によって危険建築物と認定されていました。2010年、日本国政府は同院スタッフと現地住民の大きな不便を解決するべく、同院に対して外来総合棟建設の資金101,375米ドルの援助を行いました。
プロジェクト完成後、同鎮と周辺の約5万人の医療環境が大きく改善され、医療サービス、予防医学、リハビリ等の重要な任務を担う衛生院として利用されています。また、院内36名の医療スタッフも安全な環境で診療することができるようになりました。同院院長からも「援助によって建設された建物はとても質がよく、また設備も整っています。衛生院の医療サービス環境は大きく改善され、本当に感謝しています。今後、さらに医療サービスの質を向上させるために努力していきたいと思います。」との言葉が述べられました。
現在、同院では外科・内科・婦人科・計免科(計画的に予防接種を行う役割を担う)等の7つの診療室を設けています。昨年度の外来患者数は2.8万人、また同鎮の児童の予防接種率は98.9%という高い水準になっており、本プロジェクトによる援助が大きな効果を挙げていることが分かります。
当館は、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」を通し、今後も同地域の医療環境がより充実し、また、日中両国の友好関係がいっそう深まることを願っています。
