2009年度「資源県河口ヤオ族郷河口衛生院業務総合棟建設計画」事後視察

広西チワン族自治区・桂林市
2009年度「資源県河口ヤオ族郷河口衛生院業務総合棟建設計画」
(視察日時:2015年11月24日)

 2009年度、日本国政府は河口衛生院に対して業務棟建設に対する89,803米ドルの資金援助を行いました。かつての業務棟は危険建築物に指定されており、また患者数の増加によって業務室が不足するなど、問題の早急な解決が期待されていました。
プロジェクト実施後には、同院の医療スタッフ9名が安全に診療に専念できるようになるとともに、河口ヤオ族郷および周辺の約5,500人によりよい医療サービスを提供することができるようになりました。現地のプロジェクト担当者からは、「当地のような少数民族の多い地域は、山地で交通も不便であり、医療サービス環境も十分ではありませんが、プロジェクトの完成後には医療環境が大きく改善され、当地域発展に大きな役割を果たしました。住民一同、日本国民からの友好を忘れることはありません。」という感謝の言葉が述べられました。
現在、同院ではスタッフのための宿舎を併設しているため、住民は24時間体制で医療サービスを受けることができます。同地は交通が不便な地域であり、県中心部の大きな病院までの移動は大きな負担となるため、入院設備も備わっている同院は住民にとって非常に大きな役割を果たしています。また、少数ではありますが湖南省からの患者も診察に訪れます。
このように、わが国の「草の根・人間安全保障無償資金協力」は、農村地域や少数民族の多い地域での医療サービスおよび住民の生活の向上、社会の発展にとても役立っています。