2009年度「龍勝各族自治県瓢里鎮思隴村衛生室建設計画」
(視察日時:2015年11月25日)
プロジェクト実施以前の思隴村衛生室では、狭い室内にベンチや椅子を並べただけの設備で、医療機器も不足し十分な治療が行えない環境でした。そこで、2009年に日本国政府は同衛生室の新規建設と医療機器の整備に対して、17,014米ドルの資金援助を行いました。
新しい衛生室完成後は、不便な医療環境が大きく改善され、診療にも十分なスペースを確保することが可能となりました。同室のスタッフからも「現在の衛生室に移り、必要な設備が確保され、同地域の住民に対してよりよい医療サービスを提供することができるようになり、本当に感謝しています。」という感謝の言葉が伝えられました。
現在、同衛生室では周囲30km圏内の約1,800人の医療サービスを担っており、診察や薬の購入のため多くの患者が訪れます。少数民族が多く、交通の不便な同地の住民にとって、県中心にある大きな病院へ移動することは大きな負担となるため、同衛生室は住民にとってとても重要な役割を果たしています。
プロジェクト完成後、同衛生室入り口には大きく「思隴村中日友好衛生室」というプレートが設置されています。
当館は、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」を通して日中両国の友好関係がいっそう深まり、少数民族の多い地域や農村地域の住民の生活や医療サービスのさらなる向上を願っています。
