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2011年12月22日
在広州日本国総領事館
1.最近の新聞報道等によりますと、犬に咬まれる被害が年々増加しているとのことです。1年間に被害に遭われた人数は、広州市で約8万人(11月25日南方都市報)、深セン市で約5万人(12月9日南方日報)とのことです。
2.犬に咬まれると、次の通り処置する必要があります。
(1) 傷口が化膿
約5%(猫に咬まれた場合は約80%)に局所感染が起きると言われています。犬の口の中の有害な雑菌が傷に入り、傷口が化膿し、抗生物質等の治療が必要となります。
(2) 出血
犬に咬まれた傷は、見た目の印象よりずっと深い傷なので、出血等にも注意が必要です。
(参考事例:犬にふくらはぎを咬まれ、数時間後に失血死した事例があります。出血が多量な場合、傷口を強く圧迫し、急いで最寄りの医療機関を受診する必要があります。)
(3) 狂犬病
広東省では毎年300名強の方が狂犬病で亡くなっています。日頃から身の回りの地域に狂犬病の発生があったか、犬は狂犬病の予防接種をしているか、等に気を配り、犬や猫、野生動物に安易に近づかないようにしましょう。
不幸にして狂犬病の動物に咬まれた時は、出来るだけ早急(少なくとも24時間以内)に狂犬病ワクチンとヒト免疫抗狂犬病グロブリンの投与が必要です。
* 注:1か所以上の咬傷や引っ掻き傷が生じた場合や粘膜をなめられた場合は、ヒト免疫抗狂犬病グロブリンが必要とされています。
(参考事例:中国の地方都市で外国人一家4人が犬に咬まれ、WHOの暴露後接種スケジュールにそって、ワクチン接種を受けていたにもかかわらず、3人が受傷後数週間で狂犬病のため死亡した事例がありました。北京WHOの見解では、ワクチンが偽薬だった可能性もあるが、全身数か所を咬まれ、侵入したウイルスの量が大量で、ワクチンが奏功しなかった可能性も否定はできないとのことでした。この事例ではヒト免疫抗狂犬病グロブリンの投与を受けていませんでした。)
3.広州市で狂犬病のワクチン接種を受ける場合は、
広州市衛生防疫站(広州市疾病預防控制中心)
電話: 020-8382-4103
住所: 広州市中山三路23号(英雄広場東面、地下鉄烈士陵園駅A出口、烈士陵園公交駅)
などの防疫センターに登録の上、狂犬病のワクチン接種を受けなければなりません。ただし、これらの施設では、ヒト免疫抗狂犬病グロブリンを用意していないところも多いので、注意が必要です。
広州市第八人民医院
電話: 020-8383-8688
住所: 広州市東風東路627号
においては、政府への登録、傷の手当て、ワクチン接種及びヒト免疫抗狂犬病グロブリンの投与がまとめて行えるので、大変便利です。午前8時から午後8時までの間が通常の診療時間ですが、24時間受診可能です。普通語又は広東語が話せない場合は通訳同伴での受診が必要です。料金は、
* 狂犬病ワクチン : 1回250元 (4~5回の接種が必要)
* ヒト免疫抗狂犬病グロブリン : 1本200元 (大人の場合5~6本が必要)
です。
4.よくある質問
Q1.狂犬病は人にも感染するのですか?
A1.狂犬病はすべての哺乳類に感染します。人間も例外ではありません。人も動物も発症するとほぼ100%死亡しますが、人では感染後(感染動物に咬まれた後)ワクチンを連続して接種することにより発症を防ぐことができます(暴露後接種)。
Q2.人はどのようにして感染しますか?
A2.狂犬病に感染した動物に咬まれ、その動物の唾液中に含まれる狂犬病ウイルスが人体内に侵入することによって感染します。舐められただけでも、その部位に傷がある場合、傷から唾液が侵入し感染することもあります。侵入したウイルスは末梢神経を伝わり(潜伏期)、中枢神経(脳)へ達した時に発症します。
Q3.どのような動物から感染しますか?
A3.主な感染源動物は以下の通りですが、約9割が犬からの感染です。
* アジア、アフリカ、中近東 : 犬、猫
* 米国、欧州 : キツネ、アライグマ、スカンク、コウモリ、猫、犬
* 中南米 : 犬、コウモリ、猫、マングース
*注1:小動物は犬等に咬まれた際にそのまま死亡することが多く、感染する機会は少ないとされていますが、ハムスターが感染・発病し、人を咬み、感染させた事例があります。
*注2:青空市場で購入した子犬が狂犬病を発症し死亡した事例が、北京、コルカタ(インド)でありました。汚染地域で子犬を購入する場合、信頼できるペットショップからの購入をお勧めします。
Q4.狂犬病に感染した犬はどのような症状が出ますか?
A4.狂騒型と麻痺型のタイプがあります。狂騒型では、極度に興奮し攻撃的な行動を示します。麻痺型では後半身から前半身に麻痺が拡がり、食物や水が飲み込めなくなります。子犬の場合、飛び跳ね回ることもあります。
Q5.狂犬病を発症した場合、治療法はありますか?
A5.狂犬病は一旦発症すれば、効果的な治療法はなく、ほぼ100%死亡します。
Q6.狂犬病に感染してから発症するまで、どのくらいの期間がありますか?
A6.狂犬病は感染してから発症するまでの期間(潜伏期)は一般に2週間~3か月ですが、1~2年後に発症した事例も報告されています。
Q7.犬に咬まれました。狂犬病に感染しますか?
A7.(1) 狂犬病が疑われる動物に咬まれた場合、まず、傷口を石鹸を使って、水で丁寧に洗い流して下さい。その後、できるだけ早く医療機関を受診して下さい。
(2) 咬んだ動物が特定でき、予後を観察できる場合、咬んでから2週間以内にその動物が死亡しなければ、その動物が狂犬病に感染している可能性を否定できます。
(3) 狂犬病を発症する前に感染しているかどうかを調べることはできません。
Q8.海外で犬に咬まれ医療機関を受診せずに帰国しました。どこに相談すればよいでしょう?
A8.狂犬病に感染した疑いがある場合、できるだけ早く狂犬病ワクチンの接種を受ける必要があります。最寄の保健所又は医療機関にご相談下さい。狂犬病ワクチンの接種が受けられる医療機関については、検疫所のホームページ(http://www.forth.go.jp)で紹介しています。
(了)
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